コラム

木製家具に虫発生?モグモグしちゃうキクイムシの駆除と家具修理

木製家具に虫発生?モグモグしちゃうキクイムシの駆除と家具修理

日々のお掃除の中で、家具に小さな穴が空いていたり、その真下の床に白い粉が落ちていたりするのを気づくことはありませんか?

毎日掃除しているのに、その家具の付近だけ白い粉が散らばっていると不思議に感じる方もいらっしゃるかもしれません。もしこの白い粉や家具に開けられた穴を発見してしまったら、その家具は虫に食べられているおそれがあります。

このように、家具の木材を食べているのは、「キクイムシ」といわれる虫です。そのまま放置しておけば、その家具はボロボロ、スカスカになり、捨てるしかなくなってしまうかもしれません。さらに被害が広がれば、家中の家具を食い散らかしてしまう厄介な虫なのです。

もし、家具が虫に食べられていることに気づいたら、より早い対策が必要となります。この虫の正体と、被害を食い止めるためにはどうしたらよいのか解説していきます。

 

 

家具に虫?ガジガジ傷の正体は…キクイムシ!

家具に虫くいがあるとき、それはキクイムシのせいかもしれません。では、キクイムシとはどのような虫なのでしょうか?

キクイムシってどんな虫?

家具をモグモグ食べるキクイムシは、体長3~7mmで赤~黒褐色をした虫です。日本全国に生息しており、家の柱や、壁、木製の家具やフローリングをすみかにしています。

木材なら何でも食べるという訳ではなく、ラワン材やナラ、ケヤキ、竹といったでんぷん質があり、導管のある木材を好んで食べます。でんぷん質は時間の経過とともに変質するので、多くの被害は、新しく建てて2年程度の家が多いとされています。

キクイムシが家具に穴を開けるのは、蛹から成虫になったキクイムシの脱出経路や幼虫が食べた木材の食べかすを捨てるためとされています。一度成虫になったキクイムシは再度穴に戻ることはありませんが、エサが豊富な木材に産卵するため、家具への被害が広がっていきます。

 

どんな家具にこの虫がいるの?

キクイムシは下記のような素材で作られた家具を食べる傾向があります。

 

・ケヤキ

・カシ

・キリ

・ナラ

・もみじ

・ラワン材

・竹

 

このような素材で作られた家具は、虫に食べられやすい傾向にあります。これらの素材はほとんどが広葉樹であり、でんぷん質が多く、導管が大きいためキクイムシが産卵するのに適しています。

一方、スギやヒノキなどの針葉樹はでんぷん質が少なく、導管も小さいのでキクイムシが食べることはありません。

 

どこからやってきたの?

キクイムシはどこからやってくるのでしょうか。多くは、家具を買ったとき、もしくは家具が作られる以前にキクイムシが産卵している可能性があります。

多くの家具は、製造段階で高熱処理がされています。キクイムシは、50℃以上、30分以上加熱処理されると死滅してしまいます。よって、加熱処理後から販売までの期間にキクイムシが、その家具に産卵していると考えられるのです。

 

どんな痕跡を残す

キクイムシは、姿を発見できなくても、そこにいた痕跡を残していきます。例えば、家具やフローリングに1~2mmほどの小さな穴が開いているときや、木の粉が一部に集中して落ちているときです。

このような痕跡がある場合は、キクイムシが卵を産んでいるおそれがあります。また、家具の中で幼虫が育って、家具をもぐもぐと食べていることが予想されます。

小さな穴が何か所もあったり、木の粉が同じ場所に何度も落ちていたりなんてことがあれば、キクイムシのせいかもしれません。

 

キクイムシが発生したらすぐに駆除しよう

キクイムシが発生したらすぐに駆除しよう

 

キクイムシによる家具の虫くいを発見した場合、早期に解決する必要があります。まずはホームセンターや薬局、インターネットなどでも簡単に手に入り、キクイムシにも効果がある殺虫剤を使用しましょう。

基本的には、キクイムシによって開けられた穴すべてに殺虫剤を注入できる専用ノズルのついたものを使います。殺虫剤を使用するには十分に換気し、虫穴すべてに注入したら、家具のあらゆる隙間にも吹きかけてください。

一度だけの噴射では効果が不十分なため、時間を空けて何度も噴射する必要があります。噴射した虫穴には、つまようじなどでふたをしておきます。

キクイムシの被害を未然に防ぐために、家具全体にスプレーをしておくと予防策にもなります。しかし、この方法は応急処置であり、完全に駆除するのは難しいので、そのことは頭に入れておいてください。

熱にも弱いキクイムシは、50~60度の熱を当てることで駆除できるとされていますが、一般家庭で行うことは難しいでしょう。熱を加える道具として、ドライヤーやスチームアイロンなどが利用できますが、家具の内部まで熱を伝えるのは非常に難しいです。

 

キクイムシ被害にあった家具は早めの修理を!

家具の虫くい被害をそのままにしておくと、修理することすらできない状態になってしまうかもしれません。もし、家具の虫くいに気づいたら、早期の修理をおすすめします。

表面には小さな穴しか見当たらないからといって、自己判断で自ら修理を行うと、予想外の被害に直面するかもしれません。外からみても気づかないが、じつは、中身は食い散らかされてボロボロだったというケースも少なくないのです。

このように、見た目には分からない虫くいですが、家具を支える主要部分まで浸食していればより強度を高めた修理が必要となってきます。

家具の虫くいの修理は、自己判断ではなく、専門の業者にみてもらうとよいでしょう。素人には見極められない部分までしっかりと修理してくれるでしょう。

 

大切な家具の虫くい修理は、大切に扱ってくれる業者へ

大切な家具の虫くい修理は、大切に扱ってくれる業者へ

 

家具を虫にくわれて、修理したいとき、どの業者に頼めばいいのかも重要ですよね。直しても使いたい家具はきっと、持ち主にとって大切なものなので、丁寧に扱ってくれる業者選びをしたいものです。

業者へ依頼したときの費用相場

では、業者に依頼したときの費用はいくらくらいなのでしょうか?修理費用は、一般的に「修理工賃+材料費+配送料」を合わせたものが費用としてかかることを覚えておいてください。

大体の修理工賃の相場が、40,000~60,000円とされています。しかし、家具の種類や修理の度合いによっても、料金は上下します。例えば、椅子の座面の張り替えなら8,000円程度と安く済む場合もあります。

タンスなどになれば、軽度の部分的な修理であれば、6,000円から部分修復を請け負ってもらえる業者もありますし、被害がひどければ150,000~200,000円といった非常に高額になるパターンもあります。

家具の種類や虫くいの被害の度合いによっても、金額が変わってくるので必ず見積もりを取ってもらってから修理に出すようにしましょう。

 

家具修理業者の選び方

大切な家具を修理してもらう業者選びは、慎重に決めたいところです。家具の修理を請け負っている業者は数多くあり、その中から何を基準に選んでいいのか困ってしまいますよね。

まず、多くの方がインターネットなどを使って、家具修理業者を検索するのではないでしょうか。できれば、家具の虫くい修理の実績が数多くあるところがいいでしょう。虫くいによる家具修理に対して、知識が豊富で高い技術で修理してくれます。

また、1社に絞らず、何社かピックアップして、見積もりを出してもらうことをおすすめします。同じ家具でも、業者によって修理工程や価格が違ってくることがあります。

その家具の修理費用の相場を知るといった意味もふまえて、2~3社から見積もりをとりましょう。価格もそうですが、大切な家具を確実に直してくれる修理工程の違いも事前に把握しておくと安心です。

直しても使いたい家具ですが、その直し方にもそれぞれの要望があるでしょう。あなたの要望を伝えて、叶えてくれる業者を選ぶのも1つの選択です。もし、こうしてほしいという要望があれば、遠慮せず伝えてみると、多少プラスの費用がかかっても叶えてくれるかもしれません。

あとは、担当してくれる業者の人間性で決めてもいいでしょう。依頼主にぶっきらぼうな対応や素っ気ない対応をしている業者は、きっと自分の家具も大切には扱ってくれません。できれば、丁寧で大切に扱ってくれる業者にお願いしたいものですよね。

このように、家具修理業者を選ぶには、いろいろな判断基準がありますが、ご自身が安心して任せられる業者を選ぶことが重要です。

 

まとめ

大切な家具にポツポツと穴が開いていたら、キクイムシにしわざかもしれません。キクイムシは、家具に卵を産みつけ、孵化した幼虫は家具をモグモグと食べながら成長します。

そのまま放置しておけば、家具の虫食いはどんどん広がり、見た目には分からなくても重大な被害を被っているおそれがあります。もし、小さな虫食いの穴を発見したら、応急処置としてノズルのついた殺虫剤を虫穴に注入しておきましょう。

1度では効果がないため、時間を空けて何度かスプレーすると効果的です。しかし、スプレーだけでは完全に駆除はできません。

虫くいによる家具の修理は、素人では判断が難しいため、業者に依頼することをおすすめします。被害の度合いによって、かかる費用は変わってきますが、大体40,000~60,000円とされています。目に見えない内側が多大な被害を受けている場合もあるので、非常に高額になる可能性もあります。

家具修理の業者を選ぶ際には、必ず2~3社から見積もりをもらい、価格の相場を知っておきましょう。また、この料金でどこまでの修理をしてくれるのかまで把握しておく必要があります。大切な家具を丁寧に扱ってくれる業者を選べば、きっとまた長く使える家具に生まれ変わらせてくれるに違いありません。

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