家具の中でも特にこだわりを持って選ばれることが多い木製テーブル。材質だけでもさまざまなものがあり、他の家具と統一して使っている方も多いのではないでしょうか。
もし、そんなお気に入りの木製テーブルや机の天板がシミや汚れで劣化してしまったら…とてもショックが大きいですよね。
でも大丈夫です!どうしても消えないと諦めていたコップの輪染みや、熱による白浮きのようなシミも、実は自分で消す方法があります。
今回は、木製テーブルのシミを消す方法と、今後も長くきれいに使っていくためのポイントなどをご紹介します。
目次
木製テーブルあるある①ビンボー臭いコップの輪染みを消す方法
材質によっては、いとも簡単にシミだらけになってしまう木製テーブル。
樹脂天板やウレタン加工の木製テーブルしか使った経験がなければ、その原因や理由も知らない方が多いかもしれません。
まずは、一番多い「輪染み」の原因と消し方から説明していきます。
マヨネーズを使って消してみよう
オイルステイン塗装の木製テーブルや、無垢材テーブルなどナチュラルな素材感を残した加工のものは、水や汚れを吸いやすくシミになりやすいです。ほんの短時間でも、冷たい飲み物を入れたグラスを直接テーブルに置くと、水滴を帯びたグラスの跡がクッキリ残ってしまいます。
原因は、水滴を吸った木材の表面で塗料のオイルが滲んでムラになってしまうことにあります。
水滴が乾き、時間がたつと輪の形にムラができたまま消えなくなってしまうのです。テーブルを拭いただけではどうにもならないこの輪染みには、マヨネーズを使った方法を試してみてください。
1. ペーパータオルにマヨネーズを大さじ2つ分付ける
2. 輪染みのある場所を軽く押さえ、15分そのままにする
3. きれいなペーパータオルこすりながら拭き取る
4. まだ取れなかったら1~3の手順を数回繰り返す
(かなり前についた輪染みの場合、一晩中マヨネーズを置いておく)
※加工や木材の種類により、この方法が向かない場合もありますので、目立たない部分でテストしてから行いましょう。
バターや柑橘類の皮も使えます
美味しくて爽やか?こんなシミ抜き方法もあります。
・バターを塗って消す
1. 輪染みの上にバターを塗って数時間放置する
2. 湿った布で拭き取って消す
・ミカンやグレープフルーツなど柑橘類の皮を使って消す
…柑橘類の皮を使って消す際は下記の手順で行います。
1. 柑橘類の皮を、内側の白い部分がなるべく少なくなるように剥く
2. 不織布の排水溝用袋に皮を入れ、袋ごとよく揉む
3. シミをこする
※皮の色素がテーブルに移る可能性がありますので、目立たない場所でテストしてから行いましょう
木製テーブルあるある②熱による白いシミを消す方法
テーブルにぼんやりと白く浮いたような部分があり、何だろう?と拭いても取れない…。
それは、もしかすると熱によるシミかもしれません。熱々の飲み物を入れたマグカップや湯呑、フライパンなどを、テーブルに直接置いた覚えはありませんか?
木はコースターや鍋敷きなどの素材によく使われていますので、熱いものを置いても大丈夫というイメージがありますが、木製テーブルでは避けた方が無難です。
色むらやシミがついても絵になるテイストならアリかもしれませんが、ちょっと不自然な使用感が出てしまう白浮きはないに越したことはありませんよね。
そんなわけで、熱によるシミを消したい時には次の2つの方法をお試しあれ!
オリーブオイル×摩擦熱を試してみよう
1. 熱のシミがある部分にオリーブオイルを直塗りする
2. 摩擦熱が出るぐらいにこすりながら拭き取る
アイロン×タオルで消す方法
1. 熱によるシミがある部分にタオルを乗せる
2. タオルの上からスチームアイロンをあて、1分間蒸らす
3. オリーブオイルを木製テーブルに直塗りし、こすりながら拭き取る
※これらの方法も目立たない部分でテストしてから行いましょう。
シミになる原因を知って木製テーブルのキレイを守る
木製テーブルのNGポイントがいくつか判明してきたところで、よくある原因と対策をまとめてみます。
シミのよくある原因TOP3
TOP1.水分を含んだものを直置きしてしまう
TOP2.熱いものを直置きしてしまう
TOP3.ビニールなど木の呼吸を妨げるものを長時間密着させる
上記1と2はコースターやマットを利用することで避けられますが、意外と上記3番目がクセモノと言えるかもしれません。天板を汚れから守るために敷いたビニールカバーやクロスが原因で、木製テーブルを傷めてしまうケースがあるのです。
木の呼吸を妨げるビニールが長時間テーブル表面にくっついていると、ビニールと塗装が変質し、天板に不自然なテカリや変色が発生することがあります。
ビニールでなくても、同じ場所に長期間ものを置き続けるとシミや跡になってしまいますので気を付けましょう。
日常的な汚れ対策にはアルコールとアルカリ性のせっけん
食べこぼしなどによる日常的な汚れは、シミになる前にこまめに拭き取りましょう。ポイントは次のようになります。
無垢材テーブルはサンドペーパーやオイルを使って
オイルステイン仕上げの無垢材テーブルの魅力は、自分でメンテナンスができるところでもあります。気になる部分をサンドペーパーで薄く削って汚れを落としたら、今度はこすった範囲が目立たないように全体にペーパーをかけます。本来の無垢材がムラなく出てきたところでオイルを使った仕上げをすれば完成です。
シミが薄ければ、研磨せずオイルを塗りなおすだけでもムラが目立たなくなります。
木製テーブル、そのお手入れ法で大丈夫?
湿気や水分でムラが起きやすい木製テーブル。お手入れの基本はやはり乾拭きです。汚れやシミを発見したらまずは乾拭きを試し、落ちなければ湿らせた布やアルコールなどで拭き取ります。それでも落ちない汚れには強力な洗剤などを使って強硬手段を取ることもあるかもしれませんが、そんな時に気を付けていただきたいことがあります。
スプレー洗剤、化学モップは家具を傷める!
ペットやたばこのニオイ、お子さまの食べこぼしなどの対策で、スプレータイプの除菌剤や家庭用洗剤を活用されている方は多いと思いますが、実はこれが家具には大敵であることをご存知でしたか?
洗剤や研磨剤を沁み込ませた化学モップや化学雑巾なども同じで、使用後しばらくしてからシミや色むらとなって表れる可能性があります。
念のため、大切な家具や木製テーブルなどには使用を避けることをおすすめします。
思ったようにシミが取れなかったら…
トラブルなくきれいにシミを取るには、汚れの種類と、木製テーブルの材質や加工の種類をきちんと把握した上で行うことが大切です。材質や加工法ごとに、手入れに適したアイテムや方法が微妙に違ってくるからです。
「輪染みや白浮きが消せることは分かったけど、いざやろうと思うと目立たない場所で試すのも不安…」という方は、購入元やメーカーにその方法が合っているか確認してみましょう。もしくは家具修理の業者に相談してみて、自宅でムラなく仕上げるのが難しそうであれば専門家に任せるのも安心できる手段です。
まとめ
木製テーブルや無垢材の天板を美しく保つには、水と油が一番の強敵であることをいつも念頭に置いておきましょう。輪沁みも熱によるシミも消す方法はありますが、コースターなどで事前の防衛策を徹底しておいた方が手間が省けます。
シミがどうしてもきれいにならない場合は、サンドペーパーとオイルを使ったお手入れが必要です。特に無垢材テーブルには定期的なお手入れが必須と考えて、余裕がある時の楽しみの1つにしてしまうのはいかがでしょうか。
作業に不安がある、手入れの時間がないという方は、家具の手入れに長けた専門業者に相談すると安心できますよ。
使えば使うほど味わいの出る木製テーブル。今回ご紹介したシミ抜き方法と、シミや汚れを防ぐポイントを活用して、これからも素敵なテーブルシーンを楽しんくださいね。