木製家具はアンティーク調なものや、カントリー調なものなどがあり、お部屋をコーディネートするときに取り入れる方も多いのではないでしょうか。木製家具は文字通り木でできているため、傷が付くことがあります。例えば何かぶつけてしまったときには、ぶつかった箇所が凹んでしまうこともありますし、何か硬いもので擦ると、削れてしまうこともあります。そういったことで付いてしまう傷は、身近なもので修復できることがあります。今回は木製家具に付いた傷を、身近なもので直す方法などについてご紹介していきます。
修復用のペン・クレヨンで修復する方法
木製家具に付いた傷が軽いもののときは、ホームセンターなどに販売している家具修復用ペンを使って修復してみましょう。家具修復用ペンにはさまざまな種類がありますが、修復する家具と同色のものを選べば問題ありません。使い方はとても簡単で、以下の順番で行います。
1.修復したい箇所に修復用ペンを塗る
2.すぐに塗った箇所を指で延ばし馴染ませる
3.乾くのを待つ
この3ステップで作業は完了です。修復ペンは乾燥しやすいので、塗った後すぐに伸ばすことが重要になります。また凹んでいる場合などは、浮かび上がらせることができないので、光の当たり具合や間近で見ると凹みが見えることがありますが、遠目からみると気にならない程度までには修復ができます。
少し強めに傷が付いてしまった場合には、家具修復用のクレヨンを使います。こちらもさまざまな種類がありますが、修復用ペン同様に家具と同色のものを選ぶようにしましょう。また値段も大きく差がありますので、自分の希望に沿ったものを選びましょう。使用方法は以下の通りです。
・傷の部分にクレヨンを塗り埋め込んでいく
・指でさらに塗り込んでいく
・はみ出ているクレヨンを取り除く
この3ステップで作業が完了します。クレヨンを塗り込むことで凹んでいる部分もなくすことができま
す。使い方の注意点としては、塗り込んでいくときに、指にクレヨンが付いてしまい、なかなか落ちないことがあります。そのため行うときは、何かビニールや布を当てながら行うことで、指への付着をなくすことができます。
ほかには、はみ出たクレヨンを取り除くときに、ヘラなどを使うことで綺麗に取り除くことができますが、あまり力を入れすぎると、別の場所が傷ついてしまうことがありますので、注意しましょう。
油を塗ると傷隠し・細菌除去効果アリ
木製家具の扱いで、難点と言われているのはお手入れ方法です。傷が付くことはもちろんですが、木製のため害虫被害に遭う恐れもあります。そこで傷隠しやお手入れのために使うと効果があると言われているのが油です。イメージとしてはワックスを塗ることに似ています。この章では、木製家具に使うと良い効果がある油をご紹介します。
▶ワックス
ワックスは床材やフローリングなどにも塗ることがあるものですが、木製家具に塗ることで傷や亀裂、そのほかのダメージをカバーすることができます。またワックスは塗料と混ぜることもできるため、塗る木製家具に合わせた色にすることもできます。使い方は以下の通りです。
・家具の色に合わせたワックスを作り、傷に埋める
・柔らかい布でワックスを塗った部分を磨く
・乾くまで待つ
▶ナッツ
傷が付いて古く見える木製家具を、見栄えよくするために使われるのがこのナッツです。ナッツには天然の脂肪分が含まれています。この脂肪分が木材とよく馴染み、古く見える木製家具を新品のような見た目に変えることができます。使い方は以下の通りです。この作業を週に1回のペースで行います。
・数個のナッツを粉っぽくなるまでつぶし、水やオリーブオイルを入れて少し湿らせる
・湿らせたナッツを家具に塗り、乾くまで待つ
・乾いたら塗った箇所を柔らかい布で拭き取る
▶オリーブオイルと酢
もともとオリーブオイルと酢は、汚れを落とす際に使うことが知られていますが、傷隠しにも使うことができます。またどちらも木製家具を薬剤から守ることができ、ほこりや細菌などの影響を受けにくくすることができます。使用方法は以下の通りです。
・オリーブオイルと酢を1:1で混ぜ、対象の家具に塗る
・数分間待ち湿らせた布で磨く
落ち着いた色味の家具なら「コーヒー」でも修復可能
細かい傷が目立つ家具で、茶色など落ち着いた色合いのものあれば、コーヒーを使って傷を目立たなくすることができます。用意するのは以下のものです。
・インスタントコーヒー
・ティッシュペーパー
・お湯
修復する方法は、まずインスタントコーヒーにお湯を入れ、溶かしていきます。そのとき、修復する家具に合わせてコーヒーの濃さを調整しておきましょう。濃さを合わせることができたら、コーヒーが冷めるまで待ちます。コーヒーが冷めたら、ティッシュペーパーをコーヒーに浸し、家具に塗っていきます。塗り終わったらコーヒーが乾くまで待ち、乾燥したら乾いた布で拭いていき、修復完了です。傷にコーヒーの色素が染み、目立たなくなり、光沢も出てきます。
このように細かく小さな傷であれば、簡単に修復を行うことができます。このほかにもヤスリを使った修復方法があります。ヤスリを使った修復方法は、木製の無垢家具に使われることがほとんどで、テーブルなどに行います。修復使うものは粗目・細やかなヤスリと油です。補修方法は以下の通りです。
・粗目のヤスリで軽く削る
・細やかなヤスリで表面を揃えるように削る
・油を塗る
ヤスリで家具を削る箇所は傷が付いている場所だけではなく、その一面を同じような厚さで削ることが重要です。削ると元から塗られていた油が取れてしまうため、白っぽくなりますが、仕上げで油を塗ることによって元の色になります。油を塗った後は、乾くまで数時間必要になりますので、注意しましょう。数時間待つことで油が木材に馴染み、傷がなくなった新品の家具のようになります。
まとめ
いかがでしたか?木製家具は傷が付きやすいことから、そのまま使う方も多くいます。しかし、見栄えが悪いことや、比較的新しい家具でも古く見えるようになってしまうことなど、さまざまなデメリットがあるため、身近なもので修復をして、木製家具を手入れしてみましょう。
また小さなお子さんがいるご家庭では、木製家具を噛んでしまうおそれもあるため、定期的なお手入れをして、殺菌を行うことをおすすめします。少しの手間をかけることで、木製家具の耐用年数を上げることができるかもしれないので、一度参考に試してみてはいかがでしょうか。